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🍇 9月の旬#いちじく#桝井ドーフィン#とよみつひめ#和歌山#品種

いちじくの品種と食べ頃|「無花果」なのに花を食べている話

📅 公開日:約9分

いちじくは漢字で「無花果」と書きます。花の無い果実、という意味です。

ところが実際には――私たちはいちじくの「花」を食べています

割ったときに見える、あの赤いつぶつぶ。あれが花です。この記事では、その仕組みと、品種の違い、そして最も大事な「食べ頃」の見分け方を解説します。

いちじくの品種一覧

「いちじく」を買う2つの方法

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品種特徴糖度主産地
桝井ドーフィン国内の約8割を占める定番。大ぶりで扱いやすい標準8月〜10月和歌山・愛知・大阪
とよみつひめ糖度17度以上。メロンのような甘さ非常に高い8月下旬〜10月福岡限定
蓬莱柿(ほうらいし)日本古来の在来種。小ぶりで酸味あり8月〜10月西日本
バナーネ細長い形。濃厚な甘み高い9月〜10月各地(少量)
迷ったら桝井ドーフィン贈り物や「一度いいものを」なら とよみつひめ です。

【驚き】「無花果」なのに、花を食べている

いちじくの最大の面白さがここです。

花は「実の中」に咲いている

いちじくは、果実の内側に無数の小さな花を咲かせます。外からは一切見えません。

だから「花が咲かないのに実がなる果物」と思われ、「無花果」という漢字が当てられました。

植物学ではこの構造を「隠頭花序(いんとうかじょ)」と呼びます。花が頭を隠している花の付き方、という意味です。

あの赤いつぶつぶが花

いちじくを割ると、中に赤い糸のようなつぶつぶが詰まっています。あれが花の集まりです。

つまり私たちがいちじくを食べるとき、口にしているのは果肉というより花の集合体。「無花果」と書きながら、中身は花だらけ――名前と実態が正反対の果物です。

「いちじく」という読み方の由来

名前の由来には「一熟(いちじゅく)」が転じたという説があります。

  • 毎日ひとつずつ実が熟していくから
  • あるいはひと月で実が熟すから
どちらの説も、いちじくが次々と実をつける性質をよく表しています。

桝井ドーフィン|広島の桝井さんが持ち帰った

日本で流通するいちじくの約8割がこの品種です。名前が独特なので、由来を知ると覚えやすくなります。

「桝井」+「ドーフィン」

  • 桝井:広島県佐伯郡宮内村(現・廿日市市)出身の桝井光次郎という人の名字
  • ドーフィン:フランス語の Dauphine(王太子妃)
1908年(明治41年)、桝井光次郎がアメリカから「ドーフィン」という品種を持ち帰り、苗を育てて各地に広めました。それが定着し、「桝井さんのドーフィン」=桝井ドーフィンと呼ばれるようになったのです。

つまり品種名に、日本人の名字とフランス語の称号が同居しているという珍しい名前です。

特徴

  • 果実が大ぶりで見栄えがいい
  • 甘さは穏やかで、クセがなく食べやすい
  • 栽培しやすく、収量が安定している
「いちじくの味」として多くの人が思い浮かべるのは、この品種の味です。

とよみつひめ|糖度17度以上の福岡限定

いちじくの中でも、はっきりと「別格」の甘さを持つ品種です。

名前は「豊前」+「蜜」

福岡県農林業総合試験場 豊前分場(行橋市)で育成されました。

  • とよ=生まれた土地の豊前(ぶぜん)
  • みつのような甘さ
2004年に登録出願、2006年8月22日に品種登録された、比較的新しい品種です。

何がすごいか

  • 平均糖度17度以上(一般的ないちじくを大きく上回る)
  • メロンを思わせる甘みと評される
  • 福岡県内でしか作られていない
いちごの「あまおう」や「あまりん」と同じく、県が育てた品種を県内で囲い込むパターンです。「博多とよみつひめ」の名前で流通することもあります。

産地|和歌山と愛知の二強

順位産地収穫量の目安
1位和歌山県約2,020t
2位愛知県約1,795t(全国シェア約17%)
3位大阪府約1,340t
いちじくは傷みやすく輸送に弱いため、大消費地に近い産地が強いという特徴があります。愛知・大阪が上位に入るのは、そのためです。

【最重要】食べ頃の見分け方

いちじくは追熟がほとんど効かない果物です。硬いまま買っても、家で甘くはなりません。買う時点で食べ頃を選ぶ必要があります。

完熟のサイン

サイン見方
全体がしっかり色づいている青みが残っているものは早い
実がやわらかい軽く持ってふっくらしていれば◎
お尻が開いているいちばん確実な合図
裂け目から中の赤い花が見えるこれがベストタイミング
⚠️ お尻が裂けているものは「傷んでいる」のではなく「完熟」です。 見た目で敬遠されがちですが、いちばんおいしい状態です。

(そして、そこから見えている赤いものが「花」です)

逆に避けたほうがいいもの

  • 実がかたいもの(甘くならない)
  • 表面にシワが寄っているもの(水分が抜けている)
  • 軸の切り口が茶色く乾いているもの

保存方法

いちじくは果物の中でもトップクラスに傷みやすい部類です。

  • 常温保存には向きません。買ったらすぐ冷蔵庫へ
  • 一つずつラップやペーパーで包んで、野菜室に
  • 2〜3日以内に食べきる
  • 重ねて置かない(下のものが潰れます)

食べきれないときは冷凍

皮をむいてラップで包み、冷凍できます。半解凍でシャーベットのように食べるとおいしく、ジャムやコンポートにも回せます。

「たくさん届いてしまった」ときは、悩む前に冷凍してしまうのが正解です。

食べ方

  • 皮ごと食べられます(薄い品種なら気にならない)
  • 気になる場合は、お尻から上に向かって手でむくときれいに剥けます
  • 生ハムブルーチーズと合わせると、そのまま前菜になります
  • 加熱するとコクが出るので、コンポートもおすすめ

買い方・相場の目安

いちじくは傷みやすいぶん、産地直送の価値が高い果物です。店頭に並ぶものより、完熟に近い状態で届きます。

内容目安
桝井ドーフィン 1〜1.5kg3,000〜4,500円前後
ふるさと納税 1〜2kg寄付額8,000〜13,000円
とよみつひめ(贈答・化粧箱)寄付額12,000円〜
### 申し込み時期

  • 発送は8月〜10月9月が最盛期
  • 先行予約は6月〜8月が中心
  • ⚠️ 配送日は必ず指定を。傷みやすいので受取不在は致命的です

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まとめ|名前と中身が正反対の果物

いちじくは、「花が無い果実」と書きながら、花そのものを食べている果物です。

そして日本で流通する8割は、広島の桝井さんが1908年にアメリカから持ち帰った一本の品種の子孫です。名前にはフランス語の「王太子妃」が残っています。

追熟しないので、選ぶ目がそのまま味に直結します。お尻が開いて、赤い花がのぞいているもの――それが当たりです。

旬は8月から10月まで。今年のいちじくを、いちばんいい状態で。

ちなみに、同じ秋の味覚の栗は「実を食べているつもりが、実はを食べている」果物です。詳しくは「栗の品種と選び方」でどうぞ。

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