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🍐 11月の旬#洋梨#ラ・フランス#ル レクチエ#山形#品種

洋梨の品種一覧|ラ・フランスとル レクチエの違いと食べ頃の見分け方

📅 公開日:約11分

秋の果物売り場で、ひとつだけ扱いの違う果物があります。買ってすぐ食べられない果物――洋梨です。

そして洋梨には、もうひとつ変わったところがあります。晴王やあまおうのような「ブランド銘柄」が存在しないのです。

理由はシンプルで、「ラ・フランス」がすでに品種名だから。この記事では、洋梨の品種の違いと、多くの人が失敗する「食べ頃」の見極め方を解説します。

まず結論|洋梨は「ブランド」ではなく「品種」で選ぶ

「ラ・フランス」を買う2つの方法

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品種旬(出回り)大きさ味の傾向主産地
オーロラ9月〜10月300〜400g上品な甘さ、果汁豊富山形・北海道
バートレット9月〜10月やや小ぶりさわやか。皮はむいて山形ほか
ラ・フランス11月下旬〜12月250〜400g糖度が高くなめらか山形(約8割)
ル レクチエ11月下旬〜12月大きめ芳醇な香り。贈答向け新潟
シルバーベル12月〜翌1月大きめ・細長い強い甘み+ほどよい酸味山形・秋田・岩手
洋梨の作付面積は、ラ・フランスだけで全体の6割以上(約772ha/2022年)。2位のル レクチエが約119haなので、圧倒的な一強です。

そして洋梨全体の生産量は山形県が全国の約7割、ラ・フランスに限れば約8割が山形産。「洋梨=山形」と言い切ってしまってよいレベルです。

ラ・フランス|フランスの名を持つのに、フランスに無い

この品種の来歴は、日本の果物の中でもかなり異色です。

1864年、フランスで発見される

1864年、フランスのクロード・ブランシュがこの梨を発見しました。あまりのおいしさに感動し、「我が国を代表するにふさわしい果物だ」として「ラ・フランス」と名づけたと伝えられています。

ところが、フランスでは絶滅した

ここからが意外な話です。ラ・フランスはフランスで長続きしませんでした

  • 他の洋梨に比べて、実がなるまでの期間が1か月ほど長い
  • 病気にかかりやすく、栽培に手間がかかる
割に合わないという理由で栽培されなくなり、1900年代初頭にはフランスから姿を消しました

生き残ったのは日本だけ

絶滅寸前に、苗が日本へ持ち込まれていました。1903年(明治36年)、静岡県の農事試験場へ――しかも食用としてではなく、「受粉用」としてです。

つまりラ・フランスは、おまけとして日本に来た果物でした。

そして現在、世界でラ・フランスを栽培しているのは日本だけです。フランス人に「ラ・フランスが好きだ」と言っても通じません。彼らの国には、もう無いからです。

フランスの名を冠しながら、フランスに存在しない果物。 そのうちの8割を山形が作っている――これがラ・フランスの正体です。

味の特徴

  • 糖度が高く、果肉が緻密でなめらか
  • とろけるような食感と、豊かな果汁
  • 収穫は10月下旬だが、追熟に1か月ほどかかる
  • そのため店頭に並ぶのは11月下旬から
「収穫してから1か月待つ」という果物は、他にほとんどありません。

ル レクチエ|新潟が育てたもう一つの本命

ラ・フランスの最大の対抗馬が「ル レクチエ」です。

  • フランスのオルレアンで生まれた品種
  • 日本での主産地は新潟県(県内生産が全国の8割以上
  • 「洋梨の貴婦人」とも呼ばれる
  • ラ・フランスより大きめで、香りが際立って強い
  • 出回るのは11月下旬〜12月と、ラ・フランスとほぼ同時期
  • 作付面積はラ・フランスの約6分の1と少なく、その分高級・贈答向け
山形のラ・フランス、新潟のル レクチエ――洋梨の世界は、この2県の対決だと考えると分かりやすくなります。

豆知識|「ル レクチエ」と「ル・レクチェ」、正しいのは?

商品を探すと 「ル・レクチェ」 という表記もよく見かけます。どちらが正しいのでしょうか。

答えは――主産地の新潟県が「ル レクチエ」に統一すると決めています(中黒なし・大きい「エ」)。

ただし流通の現場では「ル・レクチェ」表記が広く使われているため、検索するときは両方試すのが確実です。当サイトでも、どちらの表記の商品も拾えるようにしています。

「香りを楽しみたい・贈り物にしたい」ならル レクチエ、「味と入手しやすさのバランス」ならラ・フランスです。

その他の品種

シルバーベル|ラ・フランスの子ども

ラ・フランスの自然交雑実生(自然に交配してできた種)から育成された品種です。

  • ラ・フランスよりやや大きく、細長い形
  • 強い甘みの中に、ほどよい酸味
  • 果肉が緻密で果汁たっぷり
  • 旬が12月〜翌1月と遅く、年末年始に食べられる洋梨
山形・秋田・岩手など東北中心。「ラ・フランスの季節が終わってしまった」という人の受け皿になります。

オーロラ|秋いちばんの洋梨

アメリカ・ニューヨーク州生まれの早生品種

  • 9月上旬に収穫され、洋梨シーズンの開幕を告げる
  • 300〜400gと大きめ
  • とろける食感、上品な甘さ、果汁が豊富
山形・北海道が主産地。「洋梨を早く食べたい」ならこれです。

バートレット|加工でもおなじみ

イギリス原産の品種で、やや小ぶりの整った洋梨型。

⚠️ 追熟後も皮に青臭さが残りやすいので、皮はむいて食べるのがおすすめです。缶詰などの加工にもよく使われます。

【最重要】食べ頃の見分け方|4つのサイン

洋梨で失敗する原因は、ほぼ100%が「早く食べすぎた」ことです。硬いまま食べて「おいしくなかった」となるパターン。

見るべきは軸のまわりです。

#サイン見方
軸まわりの皮にシワが寄るいちばん分かりやすい合図
軸まわりを指で軽く押すと、少しへこむ果肉全体ではなく軸の周りを押す
甘くフルーティーな香りがしてくる部屋に置いて香りが立ったら近い
お尻の部分が茶褐色になる底を見て確認
⚠️ お腹の部分を押してはいけません。 洋梨はやわらかい果物なので、押した場所から傷みます。確認は軸のまわりだけにしてください。

追熟のコツ

基本は「常温」

  • 15〜20度が理想の温度
  • 状態にもよりますが、2日〜1週間で食べ頃になります
  • 冷蔵庫に入れると追熟が止まります。食べ頃になるまでは常温で

食べ頃になったら冷やす

食べ頃のサインが出たら、食べる2〜3時間前に冷蔵庫へ。冷やしすぎると甘みを感じにくくなります。

完熟後は冷蔵で3〜4日が目安。それ以上置くと、今度は熟れすぎて食感が崩れます。

「予冷」という言葉を見かけたら

産地では、収穫後に10日ほど冷蔵する「予冷」という工程を経てから出荷します。これを通すことで、常温に戻したときに追熟がきれいに進みます。

つまり、私たちの手元に届く時点ですでに追熟のスイッチは入っているということ。あとは常温で待つだけです。

買い方・相場の目安

洋梨は量が入るわりに手が届きやすく、追熟を待つ時間まで含めて楽しめるのが魅力です。

内容目安
ラ・フランス 2〜3kg(家庭用)2,000〜3,000円前後
ラ・フランス 5kg3,000〜4,000円前後
ふるさと納税 3〜5kg寄付額8,000〜13,000円
ル レクチエ(贈答・化粧箱)5,000円〜/寄付額12,000円〜
「訳あり」「ご家庭用」でも味は変わりません。 洋梨は皮をむいて食べるので、見た目の差が特に気になりにくい果物です。

申し込み時期

  • 収穫は10月下旬、店頭に並ぶのは11月下旬〜12月
  • 先行予約は8月〜10月が中心
  • シルバーベルを狙うなら12月〜1月発送のものを

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まとめ|「待つ」ことまで含めて、洋梨の味

洋梨にブランド銘柄がないのは、格が低いからではありません。ラ・フランスという品種名が、そのままブランドとして通用してしまったからです。

そしてその品種は、フランスで生まれ、フランスで見捨てられ、受粉用のおまけとして日本へ渡り、山形で世界唯一の産地になりました。

買ってすぐ食べられない。軸のシワを見ながら、数日待つ。その手間まで含めて味わうのが、洋梨という果物です。

旬は11月下旬から年末まで。今年の一玉を、ちょうどいい食べ頃で。

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